家庭菜園を始めてみると、「野菜を育てるって楽しいなぁ」と思う一方で、その野菜から出た生ごみや残渣が気になりませんか?
「生ごみで堆肥が作れるって聞いたけど、どうやってやるの?」とか「キエーロとコンポストって何が違うの?」なんて質問を家庭菜園を始めたばかりの方からよく聞かれます。
どちらも“ゴミを資源に変える”という点では同じですが、実は目的がけっこう違うんですよね。
たとえば「生ごみをすっきり処分したい」のか、「いい土を育てたい」のかで、選び方は変わってきます。
今回は、家庭菜園を始めたばかりのあなたにもわかりやすく、キエーロとコンポストの違い、仕組み、メリット・注意点、そしてどんな暮らしに向いているかを、実体験を交えてお伝えします。
そもそも「キエーロ」ってなに?
キエーロは、土の力と太陽の熱で生ごみを“分解”して自然に消していく装置です。
神奈川県の逗子市が生みの親で、最近は自治体の助成金制度もあるほど注目されています。
構造はとてもシンプルで、
- 容器(プランターや木箱)
- 土(普通の土でOK)
- フタ(雨を避けるため)
この3つがあればできます。
使い方も簡単。穴を掘って、生ごみを入れて土をかぶせるだけ。微生物が生ごみを分解して、いつの間にか“消えて”なくなります。
だから「キエーロ=消えるゴミ箱」というわけです。



一方の「コンポスト」は?
コンポストは、「分解して堆肥化」することが目的です。
つまり生ごみや落ち葉を、時間をかけて植物を育てる“栄養のある土”に変える仕組みです。
種類はいくつかあります。
- 密閉型(電動や段ボール型など):室内でも使いやすく、臭いが出にくい。
- 野外型(コンポスター容器や土中埋めタイプ):大容量で、ガーデニングや家庭菜園向け。
こちらは「しっかり堆肥として使いたい」「循環型の暮らしをしたい」という方におすすめです。


分解して終わり」か「堆肥として活かす」か
ここがキエーロとコンポストの一番の違いです。
| 比較項目 | キエーロ | コンポスト |
|---|---|---|
| 目的 | 生ごみを分解・消滅させる | 生ごみを堆肥にして再利用する |
| 出てくるもの | ほぼ“何も残らない” | 肥料として使える堆肥が残る |
| 必要なスペース | 小さくてもOK | 少し広めのスペースが必要 |
| 手入れ | 埋めて混ぜるだけ、簡単 | 撹拌や水分調整など少し手間 |
| 向いている人 | 生ごみ処理をラクにしたい人 | 土づくりや家庭菜園をしたい人 |
たとえば、ベランダや庭が狭いお家なら「キエーロ」。
家庭菜園で野菜を育てている方なら「コンポスト」の方が実用的です。
キエーロの使い方とコツ
私も最初はキエーロから始めました。なにせ簡単です。
使い方
- 容器に土を入れる(深さ30cmくらいが理想)。
- 生ごみを穴に入れて、しっかり土をかぶせる。
- 1回使った場所は少し休ませ、次は違う場所に埋める。
この「順繰りに埋めていく」ことが意外と大事なんです。
埋めた部分の土が分解を終えるまで数日〜1週間くらいかかるので、スペースをローテーションしましょう。
コツと注意点
- 水分の多い生ごみ(スープや残り汁)は避ける。
- 風通しのよい場所に置くことで臭い防止になる。
- 冬は分解が遅くなるので、無理に詰め込まない。
特に寒い宮城の冬は分解がゆっくり。でも土の中で微生物はちゃんと働いてます。春になるとまた元気に動き出しますよ。
コンポストの使い方とポイント
コンポストは「育てる堆肥箱」。
手をかける分、あとで立派な堆肥が手に入るのがうれしいところです。
基本の使い方
- 底に落ち葉や乾いた土を敷く。
- 生ごみを入れたら、米ぬかや土を少し混ぜる。
- 空気を通すように時々かき混ぜる。
- 2〜3か月程度で熟成させる(季節や量で変わります)。
注意点
- 肉・魚・油物は虫がつきやすいのでNG。
- 水分量が多いと臭うため、乾いた材料を混ぜて調整。
- 発酵を助ける“コンポスト促進剤”を使うとスムーズ。
熟成した堆肥は、土に混ぜて1〜2週間寝かせてから使用すると安全です。
生分解が残っていると、植物の根を傷めてしまうことがあります。
向いている暮らし方のちがい
キエーロが向いている人
- とにかく生ごみを減らしたい。
- 家庭菜園はしていない、または小鉢程度。
- 手間はかけたくないけど、エコな暮らしはしたい。
たとえるなら、“ゴミ処理担当の自然の力”を借りる感じ。
堆肥を使う目的がなければ、これで十分です。設置してからはほぼ放置できるので、忙しい方にもぴったり。
コンポストが向いている人
- 家庭菜園やガーデニングをしている。
- 手間をかけるのが苦にならない。
- 土づくりも楽しみたい。
堆肥ができると、土の手ざわりがまったく変わります。
ふかふかで、ミミズや微生物がいっぱい。
自分で作った堆肥で育った野菜の味は、なぜかちょっと誇らしいんです。
farm toukoの実践スタイル
うちは畑があるので、キエーロとコンポストの二刀流です。
- 台所で出た少量の生ごみはキエーロへ。
- 収穫後の残渣や落ち葉はコンポストへ。
こうすると、匂いも虫も少なく、畑の土がますます元気になります。
特に米ぬかと合わせたコンポストは発酵が早くて、春の苗植えにぴったりな堆肥ができあがります。
まとめ 〜“自分に合うエコ”を選ぶ〜
キエーロもコンポストも、「自然と仲良く暮らす」ための素敵な道具です。
どちらが正解、というよりも “暮らしの目的に合わせて選ぶ” のがコツ。
- 日々の生ごみを手軽に処理したいなら、キエーロ。
- 野菜づくりの循環まで楽しみたいなら、コンポスト。
どちらにせよ、燃えるゴミを減らして、土の中で何かが生まれる様子を見ていると、
「地球とつながってるなあ」と実感します。
春が来たら、あなたも自家製の堆肥でトマトでも育ててみませんか?
きっといつもより、ちょっと特別な味がしますよ。


コメント